
今回の書評は『後悔しない超選択術 メンタリストDaiGo著』だ。
メンタリストが書く後悔しない選択術は、理論立てて書かれており、誰にでも実践可能な内容になっている。
DaiGo氏は他にも何冊もの著書を出しているので、それらもチェックしてほしい。
後悔しない選択とは

研究者たちは「すべての人に当てはまる『正しい選択』は存在しない」という見解を示しています。なぜなら選択する時点では、未来に何が起こるかわからないからです。
では、どういう選択を重ねることが、あなたの人生を幸せな方向に導くのでしょうか?
答えは、「後悔しない選択」をすることです。
すべての人に当てはまる正しい選択などありはしないというのはわかる。誰かにとっては正しい選択でも、他の誰かにとっては間違った選択となることは常にある。
人によって何に価値を見出すかは異なり、何がその人にとって利益になるかは違うからだ。
しかしここで、幸せな方向に導くには「後悔しない選択」をすることとある。
後悔しない選択とは何だろうか。
人は一日70回選択をしているそうだが、その70回の選択すべてに後悔しないことなどあるのだろうか。
それは無理だろうし、すべてに正解していたら、それはそれでつまらない人生になってしまうだろう。
正しい選択ができないことがあるから、正しい選択を求めるのだろうし、正しい選択ができたときによろこびがあるのだろう。
では、どのようにすればいいのだろうか。それは次の項目で紹介しよう。
選択についての間違った常識3つ

間違った常識
①「正しい選択がある」
②「今ある成功は、自分の過去の選択でできている」
③「選択肢は多ければ多いほど可能性も広がる」
世の中の人で間違った考えである点が、正しい選択があると思い込んでいることだと言う。
それは間違いである。
正しい選択などあるわけがない。
有名な「トロッコ問題」を見ればわかるだろう。知らない人は検索してみてほしい。
どちらを選んでも悲しい結末、ということは実際の人生でもあり得ることだ。
未来はどうなるかわからない。だから、「ベターな選択」を選ぶことが無難である。
2番目の、「今ある成功は、自分の過去の選択でできている」についてはも間違いであると書かれている。
人は、前回もうまくいったから次もこれで大丈夫だろう、などという短絡的な思考に陥ってしまうそうだ。
ただ人の選択による影響は小さなもので、ほとんどはまわりの環境で左右されてしまうものなのだ。
だから、あなたの選択が人生を大きく左右することは多くはないということだ。
3番目の、「選択肢は多ければ多いほど可能性も広がる」についても間違いである。
これは別の本に書いてあったことだが、スーパーで商品の種類を多くしたときと少なくしたときでは、少ないときのほうが売り上げが多くなったという実験結果がある。
人は選択肢が多すぎると逆に選べなくなってしまうため、ある程度選択肢はしぼってあげたほうが人は選びやすくなるのだ。
選択肢が多いということは、脳を疲れさせてしまうということなのだろう。
後悔しない選択をするトレーニング「1日再構成法」

ドーラン教授は、「人間の幸せは自分の注意を何にどう割り振るかで決まる」と言っています。どこに注意を向けるかが選択を左右し、本人が幸せになるかどうかを決めていくという考え方です。
日々忙しい私たちは、価値があるものに注意がいかないまま過ごしているとのこと。
この方法の詳細は本書を確認してほしいが、要は日々の自分の行動を記録していくということ。その中で自分が幸せに感じたことに注意を向けるということだ。
ありとあらゆるものに、神経を奪われる現代は本当に大事なものに目を向ける時間が少なすぎるのではないかと思う。
本当はもっとやるべきことを絞り、大事なものに注力していくことで人は幸せを手にすることができるのではないか。
現代の働く仕組みというのは簡単には変えることができない。だから自分で自分の生活を変えるしかない。
明日から急に、全員の仕事をする時間が半分になるなどあり得ないこと。
だからこそ、1日再構成法などのスキルが生きるために必要になるのだ。
後悔しない超選択術、おわりに
最後にエピローグから著者の思いを引用して締めるとしよう。
夢を叶えるには次のような考え方をすることで、あなたの未来を作っていくとのこと。
叶えたい夢を選択の先にある未来ととらえ、逆算して考えていく。
