
誰でも仕事を辞めたいと思ったことはあるだろう。今まさにそう思っている人も多いはずだ。
だが、それを判断するのはすこし待とう。まずよく考えてから行動に移すようにしよう。
こんな言葉を耳にしたり目にしたりしたことがあるだろう。
「フリーランスになって自由に生きろ」
「好きなことを仕事にしろ」
「ブラック企業にしがみつくな」
「起業しろ」
どの言葉も真実なのだろう。会社にいたらつらいことばかりかもしれない。好きなことを仕事にできたら幸せかもしれない。
しかし、ここで言おう。
インフルエンサーたちの言葉は魅力的だ。だからこそそれに惑わされないように地に足をつけて行動しなければならない。
人生は思い通りにはならないからだ。
誰もが自分の思い通りに転職できるわけではない。
誰もが簡単に転職してしあわせになれるわけではない。
誰もがあの人のように振る舞い成功するわけではない。
まずは自分自身を見つめ直そう。
それがはじまりなのだ。
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まずは自分のレベルを見極めよ

勉強ができるできないに差があるのは当たり前である。
人間が作った問題を人間が解き、それを採点して点数をつけているのだから順番が決まって当然なのだ。
しかし点数の差が人間としての差ではないのだ。
人間としての差はそんなものでは決まらない。
点数の違いなどどこにほくろがあるのかくらい小さな採点だ。
だが就職においてはこの差が重要視される。それはなぜか。
採用する側が安心したいのだ。
採用した人が点数の高い人間であれば、採用する人間としては安心する材料なのだ。
もし点数の低い人を雇い働かせて、仕事ができないことがわかったら採用した人間は責められる。
しかし点数の高い人間を雇って、それが仕事のできない人間だったするならば、それはもうしょうがないとなるのだ。
人間は指標を欲しがる。なんとなく基準にするものがあればそれを参考にする。
企業の採用において指標となるのは点数だ。逆に言えば点数でしか人間は人間を計ることができない。人間には人間を正確に採点する能力はないのだ。
だがしかし、この人間の作ったルールのなかで私たち人間は生きていかなくてはならない。だから人間を的な差は置いておいて、自分がこのルールでのどの位置にいるかは正確に把握しておかなければならない。
それができなければ途端に生きづらくなってしまうのだ。
だから学力が高くても低くてもいい。自分がどの位置にいるのか自分で判断することが大事だ。
サバを読む必要はない。ありのままでいいのだ。
学力は、もちろん努力で向上するが、それ以上に生まれつき持ったもの、子どものときの親の接し方や教育方法、地域差や外的要因、これにほとんどが左右される。本人ではどうにもできない要素が強すぎるのが学力なのだ。
まずはしっかり自分自身がどのレベルなのか、それを明確に把握することが大事だ。
この世は学歴社会ではない、学力社会なのだ

学歴など関係ない、という声は日に日に大きくなり、学歴不問という求人も多く出るようになった。
だが、それは表面上のことだけである。
大事なことを言っておこう。
この世は学力社会である。
あなたが社長だとしよう。面接に、大卒の人間と、高卒の人間が来たとする。どちらを採用するだろうか。
大卒を採用する可能性のほうが高いのではないだろうか。
では、ふたりとも高卒だとしよう。1人は学力学年トップ、2人目は学力学年ビリ、さてどちらを採用するだろうか。
一概には言えないかもしれないが、トップの人間を採用する可能性が高くなるのは言うまでもないだろう。
これは、応募者側の問題ではない。採用する側の問題だ。採用する側の視点に立てば、どんな人間を欲しがっているか少し想像すれば容易に知ることができるだろう。
あえて言おう。学歴社会の壁はくずれつつある、しかし、学力社会の壁は依然として存在するし、これからもなくなることはない。
この世の社会構造は残酷である
ではここで社会の構造を見てみよう。

これはあくまで簡略化した図だ。
どこが一流大学でどこが二流三流大学なのか、という話をするつもりはない。また、どこが一流企業でどこがそれ以下なのかという話もするつもりはない。
それぞれの感覚に任せるとしよう。
大学にもレベルがある。一流二流三流、この壁も高卒大卒の壁と同じくらい高いものだ。
一流大学出の人間が、下層の企業に入社することは比較的簡単だろう。しかし、二流三流が一流の企業に入社するというのはかなりハードルが高い。学力だけでなく、特別な技能がなければ難しいだろう。

それと、例えば極端な例を出すと、官僚になるのは東大出身者だ。逆に中卒高卒の人間が官僚になった例はないだろうし、これからもないだろう。
また、日雇いのバイトで食いつなぐということをしているのは誰かと考えると、一流大学卒である可能性は極めて低いだろう。何か問題を起こした場合は置いておく。
高卒の人間が一流大学卒の人間と同じ仕事に就くという確率は相当低いだろう。
ここでもう一度、考えてみてほしい。
インフルエンサーたちが発するこの言葉は本当に正しいと思うだろうか。
この言葉は本当にあなたのために発せられた言葉なのだろうか。
この言葉はインフルエンサーがマウンティングするためのだけの言葉ではないのか。
これらをもう一度考えてみよう。
簡単に惑わされてはいけない。
いっときの感情で人生の大事な選択をしてはいけない。
こういうときこそ自分を俯瞰で見て、冷静に判断しなければならないのだ。
他人の声ではない。
自分の心の声に耳を傾けよう。
大卒でなければ社会で成功できないのか

では高卒ではダメなのだろうか。一流大学を出なければダメなのだろうか。
最終学歴が高卒でも起業して成功している人も数多くいる。
大学は目指さずに高校卒業とともに起業をした人がもいれば、大学には入ったが中退して起業した人もいるだろう。
しかし、大学に入って中退した場合は大学に入る学力は有しているということだ。
大学に行けないから高卒なのと、大学中退ではその意味合いはかなりちがう。
ひとり例を出そう。
ZOZOの前澤友作氏だ。氏は最終学歴高卒だ。
こう聞くと少し安心する人はいるだろう。自分は高卒だけどあの前澤社長も高卒なんだ、と。
だが、前澤氏は早稲田実業高校なのだ。この意味がわかるだろうか。
早稲田実業高校は、すべての生徒ではないが、エスカレーター式で大学に進学することができる高校なのだ。
大学に入りやすい高校だが、そもそも早稲田実業高校に入ることがまず難しいのだ。
それを前澤氏はクリアしている。
だから、前澤氏は最終学歴高卒だとしても、大学に進学するための学力は備えているということだ。
早稲田大学にエスカレーター式に進学できる早稲田実業高校で僕が学んだこと。
教えられたこと
「8割の生徒はそのまま早稲田大学に進学できる。残りの2割の生徒は受験して他の大学に行かなければならない」教えられなかったこと
「大学なんて行かなくたっていい」— Yusaku Maezawa (MZ) 前澤友作 (@yousuck2020) October 21, 2018
だから、大学に行かない高卒と大学に行けない高卒では雲泥の差があるということだ。
高卒であることはなんら悪いことではない。
高卒であると開き直ることはなんら悪いことではない。
しかし大学を出たからなんだというような揶揄をするのであれば、高卒であっても大学に進学できる学力を身につけておくべきだ。
それができないならただなんとなく大卒を揶揄するようなことはやめたほうがいい。
高卒でもいいだろう。
だが、社会に出て成功したいのであれば、高卒であっても通用するように学力をつけなければならないのだ。
学歴に関係なくこの世界で成功するための方法

では、社会に出てから、学歴の壁を感じた場合、どうすればいいのだろうか。
まずは学歴の壁があったとしても、それを克服すればいいのだ。
それを克服するには学力をつけるしかない。
高卒であっても、大卒の人間よりも学力を高くすれば問題ない。
しかし、わかるだろうが、それは容易なことではない。
頭の良さは、創造と解答、この回数をいかにこなしてきたか、である。要は思考の回数だ。
学校で出される問題、社会に出て会社で発生する問題、問題としての意味合いは異なるが、思考するという観点からは同じである。
問題に対して、考え、答えを出す、というサイクルが思考だ。
それはやはり中学高校大学と勉強を続けてきた人のほうが圧倒的な量をこなしているのだ。
あなたが高卒で、「大学なんか出なくたって社会で通用する」と豪語するならば、大卒の人間よりも圧倒的な思考量をこなしていなければならない。
思考量が足らなければ、まさに今から増やすしかない。
1秒前でもなく、1秒後でもなく、今である。
これを意識することがすべてのはじまりだ。
これをめんどくさいと思うのならば、世間で言う成功というものをつかもうとするのはやめよう。
転職を簡単なものだと考えず、今の仕事をいかに無難にこなしていくか、を考えるほうがよっぽど自分のためになるだろう。
会社を辞めろと言っている人はだいたいが一流大学出身

「会社を辞めろ」と言っている人はだいたいが「一流大学出」だったりする。
すべてではないのは百も承知だが、だいたいが一流大学かそれに近い大学を出ているか、一流大学を退学している人たちだ。
要は高い学力を備えており、ランクの高い大学に入る能力を持った人たちである。
一流大学出なら、このピラミッドのどこにでも就職できる確率が高い。しかし、中卒高卒である場合、その範囲はとても狭い。
だから中卒高卒の人が、一流大学出のインフルエンサーの言うことを真に受けて会社を辞めてしまうと、転職で苦労することになる。
その場合、自分を悔やむのならまだいいが、インフルエンサーを恨むようなことをしてしまうとそれだけで自分の人生が終わってしまう。
だから、誰かの言葉に惑わされて会社を辞めたり転職したりするのは絶対にNGなのだ。
自分のレベルを把握し、それにあった働き方や転職方法を模索しなければならない。
もう一度言う。
簡単に惑わされるな。
簡単に転職するな。
それでも転職したい人は
それでも転職したい人はいるだろう。
今の職場に合わない上司がいて、その人とは一緒に仕事ができないという人。
今の職場が体力的にきつく、このままいったら必ず身体を壊してしまうという人。
転職することは簡単ではないが、まったく転職をすすめないというわけではない。
それぞれ事情というものがあり、転職しなければ心や身体、最終的には命に関わる問題となる場合は転職を考えるべきだ。
そんなとき、ひとつオススメの転職サービスを紹介して、この記事をおわりにしよう。
オススメは楽な転職である。
転職というのはいざ転職しようと思うとあれこれたいへんなことがつきまとう。しかもめんどうだ。
そんなめんどうは少しでもとりのぞきたいものだ。
楽な転職.comの考える「ラク」とは以下のようなものだ。
楽な転職.comが考える「ラク」とは、簡単なお仕事や休みばかりの職場というわけではありません。働くことや出勤することが億劫にならない気楽さや、しっかりとしたコミュニケーションをとってくれる人がいる楽しい環境で働くこと。それを「ラク」と位置づけています。
