【書評】『転職の思考法 北野唯我著』を読んだ感想。会社を辞めるか残るかで悩む人にオススメ。辞める前に読まなければ必ず後悔する。

転職の思考法を書評するPANDA
 
パンダ
このまま今の会社にいていいのかな、と思ったことない?

そう思ったのは、それはあなたが危機感を持ったからに他ならない。

このまま今の会社にいたら、鬱病にでもなってしまうのではないか、という命への危機感。

このまま今の会社にいたら、この会社と一緒に沈没するのではないか、という職への危機感。

このまま今の会社にいたら、自分は何も成長しないのではないか、というアイデンティティへの危機感。

これらがあなたを襲う感情だ。

まずさきに、あとがきで著者がなぜこの本を書いたのかについて書かれている。それを見てみよう。

「なぜ、この本を書いたのか?」と問われたら、私はこう答えます。すべての働く人が「いつでも転職できる」という交渉のカードを持てば、結果、今の職場も絶対によくなると確信しているから。

さあでは、中身を見ていこう。

この本は物語形式となっている。

青野という30歳の男性が主人公で、黒岩というコンサルタントに会うことで転職について考える、というストーリーだ。

転職は初めての意志決定

黒岩「いいか、転職というのは多くの人にとって『初めての意志決定』だからだ。だから、怖いんだ」
青野「初めての意志決定?」
黒岩「そうだ、多くの人は普段、じつは何も意思決定しないで生きている。君は自分で大学を選び、就職先も自分で選んできたと思っているかもしれない。しかし、それは、ただ単に、これまでレールの上を歩いてきただけで、自分で何も決めていない。電車に乗り、目的地に進んでいく。大学であれば世の中からいいといわれる大学を目指し、就職先も、世間的にいい会社を選んできただけ。だがな、意味のある意思決定というのは必ず、何かを捨てることを伴う。これまでの人生で、そんな決断をしたことがあるか?」

これ読んで、「はっ」となったのではないだろうか?

自分で道を選んできたつもりだけど実は選んでいなかった、そう言われるとそのような気がするだろう。

なんとなくこっちの道が正しいだろうと、流されてきたのかもしれないと思うとぞっとする。

普段何も意思決定しないで生きている、そんなわけないと思いながら、本当は何も自分で意思決定していないのかもと恐怖を感じた。

上司を見て生きるか、マーケットを見て生きるか

黒岩「君の給料はなぜ発生する?」
青野「なぜって、会社から言われたことを、ちゃんとやっているからでしょうか」
黒岩「それが、上司を見て働く者の発想なんだよ。まったく違う。給料は、君が『自分』という商品を会社に売り、会社がそれを買うから発生している。あくまで売り込んでいるのは君なんだ。君はたまたま今の会社を選んだだけで、会社は君をたまたま買っている。つまり、雇用とはひとつの『取引』なんだよ。マーケットバリューを理解するには、まず自分を商品として考えることだ」

ここで言いたいことは、上司や会社を見て仕事をしていると会社がなくなったら仕事がなくなるが、マーケットを見て仕事をしていれば、どこでだって食っていける、ということだ。

ほとんどの勤め人が上司を見て仕事をしているであろう。

「そんなこと言ったって上司の言うことに逆らうわけにいかないじゃないか」という声が聞こえてきそうだが、この項目を私なりに解釈すると、上司がマーケットを見た上で部下に指示を出しているなら問題ない、しかし、上司がマーケットを見ずに指示を出しているならマズいということだ。

だから部下である人たちは、マーケットを見て、上司がマーケットを見て仕事をしているかどうかをチェックする必要がある、ということ。

今時代は変わっている。

上司の言うことを「はいはい」と聞くだけの時代は終わった。

これからは部下が上司をチェックし、その行動が正しいかどうかジャッジする必要がある。

そのジャッジが×であるなら、転職を考えることを選択しよう。

自分が信じていないものを売る

パンダ
次の項目は全ビジネスマン・ビジネスウーマンが考えなきゃいけないことだよ

「いいか。自分が信じていないものを売る、これほど人の心を殺す行為はないんだ。そのひとつの商品を売るために、本当に多くの小さな嘘をつかないといけないからな。そして人は小さな嘘をつき始めると、やがて自分の心をその嘘に合わせるようになる。そうやって、人間の心は死んでいく。私はそんなビジネスマンを、これまで何千と見てきた。だからその商品はむしろ売らないほうがいい。君のためだ。違うか?」

これを読んで痛いと思った人は、一体今何を売っている?

世の中には、世の中に必要とされてなくても会社を存続させるためだけに商品を売る会社、というのが多く存在する。

よくわからない金融商品、ただ高額なだけの教育教材、必要のないリフォーム工事など、高齢者を巧みに言いくるめて売りつけるというのは常に問題になっている。

これらだけでなく他にも必要とされていない商品は星の数ほどあると思う。なかには本当に必要で価値のあるものがあるかもしれないが。

だいたいは、会社の社長や役員が自分たちの権益を守るために会社を存続させようとする、というパターンが一般的だろう。

「他人の作った船」に自分の人生を預けるな

この項目についても勤め人は考えなければいけないところだ。

「いいか。組織にいると、給与は当たり前のようにもらえるものと勘違いする。そして大きな会社にいる人間ほど、実力以上の給与をもらっていることが多い。その中の多くの人間は、会社が潰れそうになったり、不満があると、すぐに社長や上の人間のせいにする。だがな、勘違いするんじゃない。君が乗っている船は、そもそも社長や先代がゼロから作った船なんだ。他の誰かが作った船に後から乗り込んでおきながら、文句を言うのは筋違いなんだよ」

こうあるように、まったく文句を言ってはダメだ、とは思わない。

ただ、文句を言う人ほど自分のやるべきことをやっていないということが往々にしてある。

会社の業績が悪いのは社長のせいだ、という声は誰でも聞いたことがあるかもしれないが、そういう風に言っている人が一体何を成しているのかは考えなくてはならない。

また、自分がただ文句を言うだけの人になっていないか、を一度確認してみよう。

選択肢がないと人は「小さな嘘」をつく

黒岩「以前私が会ったとある若者の話をしよう。彼も、君と同じように仕事にやりがいを見失っていた。だが、何も行動に移せなかった。なぜなら、その職場以外に居場所がないと思っていたからだよ。追い詰められた彼は、とうとうある日、スーツの胸ポケットに辞表を忍ばせた。もちろん、上司に出すつもりでだ。ただ、結果的に彼は辞表を出さなかった」
青野「なぜですか?」
黒岩「その日はじめて彼は言えたんだよ。理不尽な上司に、ノーとな。『会社を辞める』という選択肢を手にしたからだ。私が転職の思考法を勧めるのも同じ理由だ。転職の思考法を手にしたからといって、必ずしも、今の会社を辞めなくてもいい。個人の人生だ。正解はない。ただ、『辞められない』という思い込みの檻の中に閉じ込められていたら、どんな人間も必ず自分に小さな嘘をつくことになる

これは僕もそうですが、「いつ辞めてもいい」というふうに思って仕事をしていると、フラットな目線で仕事を見られるようになります。

会社にしがみつこうと思っていると、理不尽な目にあっても何も言えずあなたが辛い思いをすることになります。

「転職は悪」は、努力を放棄した者の言い訳にすぎない

「転職が悪だというのは、新たな選択肢を手に入れる努力を放棄した人間が発明した、姑息な言い訳にすぎない。人間には居場所を選ぶ権利がある。転職は『善』なんだよ。個人にとっても、社会にとっても」

転職は未だにマイナスのイメージがあると思いますが、それは徐々にかわりつつあると感じている。

いつでもだれでも転職できる、という世の中になれば個人の力は強くなり、本当に良い会社しか残ることができなくなる、と思う。

それが勤め人にとって良い社会となるかはわからない。

よくなるように祈ろう。

最後に

この本では転職についてのポイントが他にもたくさん書かれている。。

以下、その項目を羅列しておこう。

・これから伸びるマーケットを見つける二つの方法
・転職先となる会社の見極め方
・いいベンチャーを見極める三つのポイント
・新卒で入るべき会社と、中途で入るべき会社の違い
・転職後の給料について
パンダ
転職について後押ししてほしい人は是非読んでみて!

さて、青野くんはこのあと一体どうなったのだろうか。

無事に転職できたのか。それとも?

最後の青野くんのセリフを引用する。

「あぁ! まさか、仕事がこんなに楽しいって思える日がくるなんて、思ったことなかったよ」

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

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【書評】『天才を殺す凡人 北野唯我著』を読んだ感想。職場の人間関係に悩むすべての人へオススメの本。人生は配られたカードで勝負するしかない。

2019.01.19

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