
今回の書評は、『しょぼい起業で生きていく えらいてんちょう』だ。
えらいてんちょう氏については、ツイッターをしている方なら知っているかもしれないが、知らない人はツイートを参考にしてほしい。
Kindle版出たみたいです。発売後3週間ですが、増刷も決まり、ありがたい限りです。書籍に込めた想いについては、ノートご覧ください。正田さんに突っかかる理由もこちら
なぜ俺は本を売るために書店に挨拶回りをするのかhttps://t.co/UzSfXWCMHO
しょぼい起業で生きていく https://t.co/PKky0jYqaR pic.twitter.com/poeNSpKFQs— えらいてんちょう🌷(Yauchi Haruki)@著書5刷4.3万部 (@eraitencho) January 11, 2019
本書は以下のようなことを思っている人にオススメだ。
起業したいけど資金がない。
起業したいけど事業計画なんてつくれない。
では、内容を見ていこう。
Contents
しょぼい起業で生きていくには? 嫌な仕事をするのはやめよう

私も 「嫌なことから逃げた人 」のひとりです 。 「嫌なことから逃げた人 」なりになんとかやっていっています 。そして 、あなたがもし嫌なことから逃げても 、なんとかやっていく手段の種をあちこちで見つけてきました 。
えらいてんちょうは起業して成功しているが、氏は自身のことを普通の人と言い切る。
特別な技術や資産もなく、消去法的に起業したとのこと。
朝起きられないなど、サラリーマンとしてやっていくことが不可能だとわかっていたらしい。
実際に、自分はサラリーマンに向かないという人は多くいるだろう。
満員電車が苦手だ、コミュニケーションをとるのは好きじゃない、朝が弱い、上司部下という関係が嫌い、など、どうにもできないその人の性質というのがあるのだろう。
なかには我慢してサラリーマンとして働くことで、芽を出したり、成功したり、そういった人もいるだろう。
だがそれはごく一部だ。
自分がサラリーマンに向いていないと思う人は、この本を読むことをオススメする。
サラリーマンを続けるにしても、何かヒントを得ることはできるだろう。
逃げるということは批判されがちだが、逃げる人はうまく逃げている。
立ち上げた事業の行き先が不透明になった途端すぐに事業から手を引いたり、新卒で入った会社を数ヵ月ですっと辞めたり、判断の早い人はうまく逃げているのだ。
あなたも固執するか逃避するか、どちらを選ぶのか考えてみよう。
しょぼい起業で生きていくには? しょぼい店舗を開いてみよう

「資金を集めて店を借りて許可をとって設備を整えてから営業する 」のではなく 、 「店を借りて営業してるとお金が集まってくるので設備が整えられて 、必要な許可をとらざるを得なくなる 」
まず、店を開くには大金がかかるというのは大ウソだと断言している。
覚悟しろ、と言って迫ってくる人には注意したほうがいいらしい。
お金をかけずに起業することは可能だし、それで成功することもできるのだ。
また、資金を集めてから起業しようというのではうまくいかない。
世の中、成功している人たちは資金がない状態でも、やりたいことをどんどん進めてしまい、あとに戻れない状況になってからお金をどうするか考える、というパターンは思いのほか多い。
ソフトバンクの孫正義氏が、ボーダフォンを買収したとき、買収のための資金にはまだあてがなかったというのは(ウソかホントかは置いといて)有名な話である。
成功するには自分を追い込んで、稼がなくてはいけない状況にしてしまう、というのが自分が本気になるにはちょうどいい方法なのかもしれない。
あまりに劇薬だが……。
本書の中でも資金はなくても大丈夫、と書かれている。
資金がなくてもそれでも起業したいという人は本書を読んで起業のヒントをつかもう。
しょぼい起業で生きていくには? しょぼい店舗を流行らせよう

極端に言うと 、自分がかいた汗のぶんだけ 、自分が下げた頭のぶんだけ広告になるわけです 。つまり 、広告宣伝費がないから開業できないというのは 、とてもナンセンスです 。広告宣伝費は 、あなたの足や愛想でまかなうものなのです 。
ここではお店を流行らすには、何も莫大な広告費を投じる必要はないということが書かれている。
まずは自分の足を使って広告宣伝することが大事だと。
また、近所の人と仲良くなり、口コミで広めてもらうやり方も有効とのこと。
更にSNSを活用すればお金もかからず、人気店にすることも可能だという。
どれも手間のかかることだが、うまくいけばお店の名前を売ることはできるだろう。
お金をかけて、チラシを撒き、ポスターを配り、宣言をする、それで客が呼べるなら苦労はしないだろう。
なるべく手間をかけずに、人を集めようとすると、どうしても楽なほうに人はいきがちだが、それではなかなか人は呼べないのだと思う。
人を呼ぶには、まず自分の人柄を伝えることが何よりも大事だと思う。
しょぼい起業で生きていく、おわりに
最後に「おわりに」から一文を引用して締めるとしよう。
巻末には、対談が収録されているのでそちらもお見逃しなく。
収録対談
1、pha×えらいてんちょう
2、借金玉×えらいてんちょう
しょぼくたって 、人は生きていけます 。