
あなたの会社に、部下に甘えている上司はいないだろうか。
甘えると言っても恋人のように甘えるのではない。
要は、上司の発言や行動を大目にみてもらっている状態であるかどうかだ。
上司が部下に対して横柄な態度をとったり、部下に暴言やセクハラ発言をしたりすることを、周囲がまあしょうがないと言ってスルーしている状態、ということだ。
この状態を放置すると上司はどうなるとか言うと、図に乗るのだ。
自分の言ったことをすべて聞いてもらえて、何もかも許されてしまう状態になれば、その上司が図に乗るのは当たり前である。
図に乗った上司がどうなるかと言えば、あることないこと言い、思い付き発言や思い付きの行動で、周囲を混乱させることになるのだ。
さて、誰か上司の顔が浮かんだだろうか。
本来、上司だろうが部下だろうが、横柄な態度や暴言は許されるものではない。
対等な人間同士であるため、お互いに節度を持って接するのが本来あるべき人間関係の姿なのだ。
だが、日ごろから上司を甘やかしていると、上司は何が悪いかわからなくなってくるのだ。
部下がした行動なら注意されることでも、上司が同じことをしても注意されない、そういった事例がどの会社にもあることだろう。
それは正しいことだろうか?
人によって良い悪いが変わるだろうか?
誰かが人を殺したとして、他の誰かが殺した場合、まあしょうがない、とはならないだろう。
それが会社というせまい世界では許されてしまうことがあるのだ。
上司が図に乗ってしまえば、全力で間違った方向に進みだす。
それは誰も止めることがないからだ。
もはやストッパーをなくした上司は、暴走列車と化す。
そうならないためにどうしたら良いかといえば、部下が上司を甘やかさない、ということに尽きる。
会社がよくなるかどうかはあなたに掛かっているということだ。
上司がよくなるかどうかはあなたに掛かっているということだ。
なぜ部下のせいなんだ、と思うかもしれない。
だが他にいないであろう。
その上司を直せるのは。
いつも嫌でも一緒にいるわけだから、その上司の良いところも悪いところもだいたいわかるだろう。
であれば指摘しなくてはいけないところもおのずとわかるだろう。
上司はいわば2歳児のようなものだ。
自分ひとりでは何もできない上に、すぐにわがままを言い、すぐに感情的になる。
誰かがお守をしてあげなければ生きていけない存在なのだ。
いまだにまともにエクセルも使えない上司がいるだろう。
だがその上司に今からあれこれ教えても無駄なのだ。
どうせ覚えられないし、どうせそのうちいなくなるのだ。
会社の業績が傾いているのなら、部下であるあなたのすべきことは上司のお守であり、育児だ。
しっかりと動向をチェックし、叱ってやらねばただの老害となって会社をダメにするだろう。
そうなってからでは遅いのだ。
残念な上司を持つ部下は今こそ立ち上がるときだ。
そして上司である人は耳をかっぽじって聞いてほしい。
あなたのその横柄な態度や暴言の数々、表面的にはみんな許してくれていると思っているかもしれないが、心の中では絶対に許していない。
必ずあとでしっぺ返しが来るということを忘れずに。
