【書評】『実験思考 光本勇介』を読んだ感想。紙の本は390円、電子版なら0円。「STORES」「CASH」など次々ビジネスを生む天才起業家。箕輪厚介編集のオススメ本。

実験思考を書評するPANDA
 
パンダ
変わった販売方法の本ですね。

【超まとめ】幻冬舎箕輪厚介編集本を厳選して一挙紹介。熱き編集者の思いのつまった言葉たちを堪能せよ。現状打破したい人にオススメ。

2019.05.12

今回の書評は『実験思考 光本勇介』だ。

本書は実験的要素の高い本となっている。冒頭から著者の言葉を引用しよう。

通常 、この手のビジネス書の定価は 1 5 0 0円程度だそうです 。しかし 、 『実験思考 』は印刷に必要な原価の 3 9 0円だけをいただき (電子版は印刷が必要ありませんので 0円で販売させていただきます ! )、本来の本の値段は読者の方が決めて、本の最後にあるQRコードから飛べるサイト経由でお支払いいただければと思います。

要は先に原価だけもらい、あとは「あと払い」というシステムなのだ。

実際、払う人と払わない人がいるだろう。

その結果がどのようになるか著者は楽しんでいるのだ。

『実験思考』がオススメの理由

パンダ
本書を読むことでビジネスにつながるヒントを得られるでしょう。

本書の内容は、この実験に関わること以外では、著者である光本氏のビジネスへの考え方や、実際に光本氏が立ち上げたサービスについても知ることができる。

オンラインストアを作れるサイト「STORES.jp」や、自分のものを現金化できるアプリ「CASH」などの、サービスを作るに至った経緯や、当時の状況が書かれている。

本書を読むと、ビジネスアイデアというのは無限にあるのではないかと思えるほど、光本氏の着眼点は飛び抜けている。

氏は常に日常の生活の中で不便なものを探し、それを解消するにはどうしたらいいかを考えているようだ。

一部引用してみよう。

多くの人があたりまえに受け入れていることも 、一歩引いて見てみるとおかしいことはたくさんあります 。ビジネスチャンスは 、デスクで頭をひねっていれば出てくるわけではありません 。全力で普通の生活をする 。そこで 、ふと気づいたことのなかにヒントがあるはずです 。

アイデアを掴むチャンスというのは誰にもあると思う。

いつも生活しているのだから。

また、アイデアは多くの人が浮かんでもいると思う。

案外、誰かが思いついたことは他の人も考えていたりするものだ。

しかし、そこで実際にそのアイデアを作ってみようと思う人は、100万人に10人程度だろう。

そして、実際にアイデアを形にするのは100万人に1人だろう。

光本氏のすごい点はアイデアにもあるが、それを形にできる力があるというのが大きい。

大抵の人は思いついたことがあってもそれを行動に移すことはない。

日常生活のちょっとしたことであってもだ。

すぐ行動に移せるというのは、とてつもなく貴重な才能なのだ。

実験思考的、性善説

パンダ
性善説でサービスを成立させるのは難しそうですね。

「性善説に基づいたマスのサ ービス 」を作ってみたいのです 。

ここでは、性善説について語られている。

光本氏が作った「CASH」というサービスは、現金化したいものを写真にとるだけで現金に変えることができるというものだ。

ただ、例えばバッグだったら、写真に撮ったあとバッグ実物を送らなくてはいけない。

現金化する際には、SMS認証をするだけのためバックレる可能性もある。

これは性善説に則ったビジネスの考え方である。

実際に、写真に撮ったものたちが連日のようにたくさん届き、置き場に困ったほどだったらしい。

考えてみると世の中のサービスのほとんどが性悪説に則っていると思う。

まずはお金を払い、そのあとにサービスを受けるという流れだ。

また、登録には名前や年齢だけでなくありとあらゆる個人情報を出さなくては登録さえできないものも多い。

世の中は一部の悪人もしくは悪用する人たちのために、サービスは設計されるため、よりややこしくなり、よりコストがかかるようになってしまう。

性善説で考えてサービスを行えば、コストは抑えられるだろうと光本氏は言っている。

電車の改札も全員がちゃんと切符を購入すれば改札でチェックする必要はなく、改札機を置かなくて済むのであれば相当のコストが削減できるはず、と。

なぜか世の中が発展すればするほと、性善説から性悪説に移行してしまうような気がする。

一昔前は家の鍵などしないでも何の問題もなかったこともあっただろう。今でもそういう地域はあるかもしれないが。しかし、今はしっかり戸締りしなければ不安でしょうがないだろう。

人を疑う、ではなく、人を信じることを前提とした社会が確立したとき、人は本当に幸せになれるのかもしれない。

そうなればお金などなくてもじゅうぶん幸せを感じることができるのではないか。

実験思考的、相談についての考え方

パンダ
自分の感覚が大切なんですね。

ちなみにぼくは人に相談をしません 。 「人に相談しない 」というのは 「自分の感覚を大切にしている 」ということです 。人に相談すると 、自分の考えがブレてしまう 。それがイヤなのです 。

ほうれんそうは大事、と言われるが私はそうは思っていない。

連絡したところでそれを理解する人はごくわずか、報告したところで特に何があるわけでもない、相談したところで親身になって答える人など皆無である。

相談すると肯定されるか否定されるか、のどちらかだが、突拍子もないアイデアの場合、ほぼ否定されると思っておいたほうが良い。

人は自分の考えの範疇外から来た言葉には拒否反応を示すのだ。

それはその内容を全く知らない、もしくはそのアイデアに行き着くことができなかった、ある種の嫉妬が混ざり、「そんなのうまくいくわけないだろ」と突き放すのだ。

だから、新しいアイデアは自分のなかで納得いくまで練ったほうがいい。

練って練って誰も反論できない状態までもっていき、開示するべきだ。

中途半端な段階で誰かに相談しても、それがプラスに働くことは決してない。

なぜなら他人は自分に興味がないから。

自分が思いついたことについて自分ほど真剣に考えてくれる人などいないのだから。

稀に絶妙なアドバイスをくれる人がいる。

そういった人を見つけたら、とことん頼ってもいいだろう。

だが、なんでもない人にやたらと相談するのは、無駄だし、アイデアを盗まれる可能性もあるので注意が必要だ。

実験思考、おわりに

さいごに、光本氏の想い溢れる言葉を引用して締めるとしよう。

氏の活躍次第でこれからの日本の方向性は変わるかもしれない。そんな可能性を秘めた人物である。これからの活躍に期待したい。

とにかくぼくは 、世の中にないモノを作りたい 。世の中にインパクトを与えたい 。 「狂っている 」とまわりに思われたい 。世の中にないモノで 、 「狂ってるよね 」と言われるモノこそ 、やる価値がある最高の 「実験 」なのです 。

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