【書評】漫画版はわかりやすい!『まんがでわかるピケティの21世紀の資本』を読んだ感想。

「まんがでわかるピケティの21世紀の資本」を書評するパンダ
 

今回は、『まんがでわかるピケティの21世紀の資本』を紹介する。

『r>g』の意味がまんがでわかる!

僕は原著の『21世紀の資本』も読んだが、かなり分厚い本で内容も濃いため、読んで理解するのが大変である。

そこで、簡単に内容をつかみたい人は、この漫画版をおすすめする。

”この本のストーリー”
主人公は小さな広告代理店に勤める「月村ひかり」。様々な人と出会うなかで、資本や経済について学んでいく。会社の安月給や経営不振などから退職を決意。自分の強みを活かして生きて行こうとするが

ストーリーとしては無理があるが……

主人公の女性が仕事で悩む中で、ピケティの言葉を引用してストーリーが進んでいく内容だ。

正直、

こんな会話してるOLなんて絶対いない。

と思う。

それに、

急にお金持ちのお嬢様が出てくる。

いかにも漫画っぽいですが、

原著『21世紀の資本』のまとめとしては、そのポイントをつかみやすくなっていると思う。

漫画部分は流し読みで、チャプターごとにある文章箇所をしっかり読む、という読み方でも良いと思う。

漫画だけ読んで文章読まずだと、多分内容入ってこない。

200年分の経済学のデータ

経済学にはある定説があります。

”経済学の定説”
格差は最初に広がっても、経済成長をすれば自然に収斂する

ピケティはこれに疑問を持ちました。

格差は自身を縮小する力が同時に備わっているとは限らず、格差は経済学のいう「自然の力」によって安定するものではない。むしろ拡大する力で不安定になる。
「資本収益率(r)>経済成長率(g)」という現実があり、この式は歴史が示す事実であり、過去に蓄積された富は、労働で得るより成長が早い。

ピケティは、200年分のデータを15年間調査したそうです。
それが『21世紀の資本』です。

15年間ひとつのことに費やすという意志がすごい。

本が売れたからいいものの、売れるかどうかわからない状態で、15年間モチベーションを保つってもの凄いことだ。

学者という人種は普通の人とは違う、忍耐の方法みたいのをつかんでいるんだろうか。

是非教えてほしい、プリーズ。

ウォール街を占拠せよ

パンダ
現代社会は格差が問題になっているけど、19世紀は今よりも格差が大きかったんだ

ヨーロッパでは18~19世紀を通じて資本所有の格差は非常に高い水準で安定していた。トップ10%は20世紀初頭に約90%を所有。トップ1%が50%近くを所有しており、1910年にはその値は60%にも上った。アメリカでは19世紀には富の格差はヨーロッパよりも低かったが、1910年代にはトップ10%が80%の資本を握るまでに至る。
しかし、この格差は2つの世界大戦前後でいったん和らぐ。戦争による破壊が格差を緩和したのだ。
この先、富の偏在は再び19世紀レベルにまで至るだろう。現在はその過程に過ぎない。

現代では格差が問題になっており、2011年秋のウォール街でのデモはまだ記憶に新しい。

「ウォール街を占拠せよ」を合言葉に、格差に反対する若者を中心にデモが起こり、それはやがて全世界に波及した。

ピケティは格差はまだ広がり、19世紀並みになると予想している。

注目すべき点は、19世紀の格差は「2つの世界大戦」により和らいだということ。

格差を解消するには戦争しかないのか?

 

私自身、格差が悪いものだとは思わない。

誰かがイノベーションを起こし、社会に変革をもたらし続けない限り、人類の進歩はないと思っているからだ。

だから人類のためになるイノベーションを起こした人には、何らかの恩恵があって当然ではないだろうか。

ただ、その恩恵は本当に適当なのか、ここは問う必要があると思う。

教育と技能への投資

パンダ
格差が広がるばかりでどうすればいいんだろう

長い目で見て賃金を上げ賃金格差を減らす最善の方法は、教育と技能への投資だ。
結局のところ、最低賃金と賃金体系によって賃金を5倍、10倍にするのは不可能だ。
そのような水準の進歩の達成には、教育と技術が決定的な効力を持つ。

教育と技能への投資、という点から、

この漫画の主人公「月村あかり」は会社を退職し、自分の強みを探す。

自分の得意なこと、持っているスキル、それらを探す。

ですが、なかなか見つからない。

 

悩んでいる「あかり」はアドバイスをもらう。

「まずは、苦手なものや、やりたくないものを整理してみてはどうか」と。

 

ということで、

私もやりたくないものを整理してみた。

  • 無駄な会議には出たくない。
  • 上司の思い付きで動きたくない。
  • 変に自分をアピールするのは嫌い。
  • 能力の低い同僚と話をしたくない。
  • 会社の飲み会とか出たくない。
  • タダ残業したくない。
  • そもそも仕事したくない。

 

えーと、

会社への愚痴ばっかり。。。

ただ、この整理は定期的にやってみると良いかも。

そのときの感情や状況で、やりたくないものが変わっているかもしれない

格差解消のためのピケティの秘策とは?

民主主義が21世紀のグローバル化金融資本主義に対するコントロールを取り戻すためには、今日の課題に適応した新しい道具を発明しなくてはならない。理想的なツールは資本に対する世界的な累進課税で、それをきわめて高水準の国際金融の透明性と組み合わせねばならない。

格差を是正するには、資本への累進課税が必要とピケティは提案している。

1国だけ実施しても海外へ資産を移転されてしまうため、世界で同時に累進資本課税を実施すべきとのこと。

さて、これ、どれだけ現実味があるだろうか。

必ずこういった施策は、金持ちが反対する。

資産家たちは自分の資産を失うことになるからだ。

しかし、この提案が本当に実現すれば、格差是正には大きな効果があると思う。

 

不動産や金融資産などすべての資産に毎年税金を課すということなので、資産をただ持っているだけでは損をするので、ここでお金の動きが出て、経済が活性化すると思われる。

お金は水と一緒で、常に流れていないといけない。

流れが滞ってしまえば、腐っていくだけ。

この議論は今後も継続して行い、より良い対策を考えていく必要があるだろう。

 

パンダ
さてと、原著の「21世紀の資本」を読み直そっと。
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