
今回の書評は『eスポーツ論 ゲームが体育競技になる日』だ。
eスポーツを知りたい人の入門書と言っていいだろう。
日本のeスポーツ界は世界から7年遅れている

日本ではまだこれから、やっと若い人から老人までがeスポーツというジャンルを知る機運が高まりはじめたところです。私は今、日本のeスポーツ界は世界から7年取り残されていると思っています。
日本はこういうとき先頭を走ることができない。必ず他国の状況を様子見て大丈夫そうだったら参入する、といつスタンスだ。それではイノベーションが起こることは絶対にないだろう。
先頭を走るには失敗も許容しなければならないが、日本は失敗を許容しない文化だ。失敗するくらいならやらない方がいい、そういう雰囲気の会社は多いのではないだろうか。
これではこれからの日本が心配だ。今からでも遅くない。eスポーツのビックウェーブに乗るために各自で準備をはじめるべきだろう。
プロゲーマーが子どもの憧れの職業になる日
世界のトップは日本におけるプロ野球選手やサッカー選手に負けないレベルで「ファンに夢を売る」と呼んでいい職業なのは間違いありません。
ユーチューバーのように、プロゲーマーが社会的地位を持つのもそう遅くはないだろう。
今、子どもの夢は何だろうか。変わらず、サッカー選手や野球選手は根強いのだろうか。しかしこれからは色々な職業が出てくると予想される。
夢はこれ、という正解などなくなり、すべての人が好きなことをして生きていく世の中になるだろう。
そのときにプロゲーマーの果たす役割は大きくなっているだろう。
ヒカキンのような子どもに大人気となるプロゲーマーが出てくるのは、10年後、いや、5年後には確実に存在しているだろう。
eスポーツがオリンピック種目になる日

2024年のパリオリンピックでeスポーツが正式種目になるかどうかというと、個人的な私の意見ですけれども、まだ公開種目なのではという気はします。その次の2028年ロスオリンピック、こちらで間違いなく正式種目になるのだろうと思います。
現時点では難しくても、近い将来、eスポーツがオリンピック種目になる日が来るだろう。
オリンピック組織委員会が認めなくても、世間での認知度が上がれば委員会は認めざるを得なくなる。
オリンピックでメダルが欲しい人は、今から準備しておく必要があるだろう。
正式種目に決まってからゲームに取り掛かってもすでに遅いだろう。
おわりに:eスポーツ論 ゲームが体育競技になる日
最後に、今後の教育についての箇所を引用して締めるとしよう。
「学校にeスポーツの授業を取り入れなくていいのか」とかそういう論議は非常に高まりだしています。
