
著者の河村京子氏はお子さんが3人いて、長男が東大に入学したそうだ。(この本が書かれた時点の話)
河村氏はこんな方。
我が子の自己肯定感を高くしたかったら、まずは自分(お母さん)の自己肯定感を上げましょう。
まずは自分を満たそう。
#子育て#子ども#自己肯定感#母学https://t.co/s05w66Vncn— 母学アカデミー河村京子 (@SgHyrPYbGR7r9xS) 2018年7月7日
ただ河村さんは結婚当初、子どもを持つことに恐怖を感じていたそうだ。
その恐怖を克服するために毎週図書館に通い、育児書や教育書を読み漁ったとのこと。
そしてやがて子どもを授かり、大きくなり、東大に入るまでになったのだ。
ここでひとつ誤解を与えないように説明しておくと、河村さんは子どもを東大に入れようと思って子育てをしたわけではないということ。
子どものためになることをしようと考え、それをひらすら試行錯誤しながら実行した結果、それが東大につながったのだ。
なので、この本はすべての親に参考になる内容だ。
別に東大に入れようとする必要はない。
ただ子どものためになることをしていきましょう、ということ。
「人生は楽しい!」ことを伝える
子育てで一番大切なのは、この「自己肯定感」を育ててあげることだと思います。しつけも大事、勉強も大事ですが、子どもが自分のことを「ダメな人間」だと感じてしまったら、その子の人生は楽しいものにはならないでしょう。反対に「自分はやればできる人間だ」と感じていれば、勉強もスポーツも自分から進んでやり始めるでしょう。
著者はいろいろ考えた結果、寝るときに「今日も楽しかったね、明日もきっと楽しい日が待っているよ!」と声をかけるそうにしたそうだ。
未だにストレス社会と言われていますが、そのストレスのせいで大人が子どもとうまく接することができないと、子どもの心が健全に育つわけがない。
結局ツケは子どもにまわってしまっていると感じる。
そうならないよう、親は子どもの自己肯定感を育てる義務があるのだ。
「子どもが自分のことをダメな人間と感じてしまったら」、こんなふうには絶対にしたくないと思うのが親だろう。
この言葉が痛みと重みがわかる人は子どもとの接し方を今一度考えてみよう。

子育てに謙遜はNG
子育てしているとご近所さんなどとこんな会話にならないだろうか。
「おたくのお子さん、お利口さんねぇ」と言われたとき、どう答えていますか?
「いいえ、家ではわがままで困ります」
「とんでもない! グズで不器用なんですよ」
相手の親はこの言葉を信じているわけではありません。ちゃんとわかってくださいます。でも、そばでこの会話を聞いている子ども本人はどんな気持ちになるでしょう?
「お母さん、いつもボクのことをお利口ってホメてくれるのに、本当はわがままって思っていたんだ」
「積み木だって折り紙だってちゃんとできるのに、グズで不器用だなんて」
子どものことについて謙遜するのは、子どもの自己肯定感を下げてしまうのでNGとのこと。
つい謙遜したくなる気持ちはわかりますが、それは子どもにとってマイナスの影響しかない。
「自慢の子なんです」と言えればいいですがそれが難しいなら「ありがとうございます。そんなふうに見えて嬉しいです」といった具合に答えると良いと書かれている。
ただ、子どもを愛してるなら人前でも全力で子どもをホメてもいいじゃないだろうか。

風呂に入れなくても8時には寝かせる
子どもを何に寝かせているだろうか?
就学後は、就寝時間を夜8時にしました。小学生になると宿題やお勉強の時間が必要になるのです。「夜8時に寝て、朝5時半に起きるルール」は我が家で一番大切なルールでした。夕食が間に合わなくておにぎりだけだったり、「今日はお風呂ナシ!」の日もありました。
子育てをしているとわかりますが、就寝時間を毎日固定することは簡単ではない。
それをこうやって毎日ルールを徹底できることは称賛に値する。
親である方はご存知だと思いますが、子どもにとって睡眠は超がつくほど重要。
超が何個ついてもいいくらいだ。
子どものうちにしっかり睡眠をとっておくことで、身体も脳も発達する。
子どもの睡眠は遊びと同じく仕事だ。
睡眠については妥協してはいけない。
逆に言えば、睡眠さえしっかりとっておけばあとは子どもは勝手にスクスクと成長する。
子どもの睡眠をしっかり管理することは親の再課題と言ってもいいだろう。
睡眠の重要性を知りたい方はこのサイトが参考になります→「ホウドウキョク」

不親切なおもちゃが大器を作る
お子さんにどんなおもちゃを買ってあげているだろうか?
著者はというと。
おもちゃ屋さんで見たときは「親切なおもちゃ」のほうが華やかで楽しそうですが、子どもの頭の発達を願うならあえて「不親切なおもちゃ」を選んであげることです。私が子どもに買ってあげたおもちゃは「白木の積み木」だけです。
実際、いろんな人からもらったりするので家に積み木だけというわけではないそうだ。
子どもを見ているとわかりますが、積み木であっても何かに見立てて遊んでいる。
大人からすると想像つかないものを、子どもは想像しながら遊んでいるのだ。
このときに子どもの脳はフル回転しているものだ。
これが脳の発達に大きく影響するそう。
子どもはそこにあるもので遊ぶことができる天才なのだ。
大人が勝手に決めてつけて、正しい遊び方を教えるのは間違っているのかもしれない。
おわりに
おわりの著者の子育ての目標を紹介しておわりにしようと思う。
「18歳で自立して、あとの人生は自分で歩んでいける子どもに育てること」
やはりこうするには、自己肯定感をいかに持たせるか、というところにかかっていると思う。
この本では他にも育児についてのヒントが書かれている。
育児に悩んでいる方は一度目を通してみてほしい。
