
今回の書評は、堀江貴文氏の「なんでお店が儲からないのかを僕が解決する」だ。
ホリエモンに何がわかるんだ、という声が聞こえそうなので、まずは著者の冒頭の言葉を引用しよう。
なぜホリエモンがレストランを語る ! ?そう思う読者も多いかもしれない 。僕は 1年のうち 、ほぼ 3 6 5日外食をする 。時間がなければそれなりに対応するけれど 、食べたいものを思い浮かべ 、事前に調べて出かけるくらいの食いしん坊だ 。
365日、外食をしている人はそこまで多くはないのではないか。ならば毎日外食しているホリエモンには飲食業界を語る権利があると思う。
なぜなら客目線で毎日飲食店を見ているからだ。これは他の普通の人にはできないことだ。
人がついてくるにはどうしたら良いか

雇用主の多くは 、 「自分は同じように厳しい修業を頑張ってきて今がある 。お前も頑張れるだろう 」というスタンスだが 、それでは人はついてこない 。そもそも少子化でいわゆる若者は減っているのに 、誰が好き好んでそんな状況に身を置きたがるだろうか 。
これは飲食店に限らないが、「自分は同じように厳しい修業を頑張ってきて今がある 。お前も頑張れるだろう 」と考えている上司や先輩は多いだろう。だが、いつまでもそれを繰り返していてはダメなのだ。時代は変化している。だからお店や会社も変わっていかなければならないと思う。
今は昔と違い、仕事はある程度選べるようになった。もちろん条件次第では難しい場合もあるが。昔に比べて仕事は辞めやすくなっているのだから、お店に従業員をつなぎとめておくための方策は経営者側が持たなければならないだろう。根性がない、のひと言で片付けてしまっていては誰もついてこないだろう。
日本は飲食業界の規制はゆるい

規制がゆるくて 、 「誰でもお店を出せる状況 」だからこそ 、日本の飲食業界は多種多様に発展し 、こんなに面白いんじゃないか 。確かに 、モラルの低いお店や会社だと 、従業員の賃金が安くてブラック化することもある 。だからといって 、規制すれば解決する問題じゃない 。モラルや社会的地位を高めれば解決するだろう 。それよりも 「なんでもあり 」な状況で 、面白い業態を考えついて実行したり 、斬新なメニュ ーを出したりするほうが絶対に楽しい世界になる 。
これは少し意外だった。日本は規制大国で、規制でガチガチに固められていてお店を出すほうはそれをクリアするのが大変だ、と思っていたからだ。
本書を読めばわかるが、海外のほうがよほど厳しく、土地などの関係で出店のチャンスも多くはないらしい。
飲食業界に限らず、規制がゆるいときにその業界は大きくなるものだ。ならば規制のゆるいうちにできることはやっておいたほうがいいということだ。
仮想通貨業界で言えば、今はもう規制で締め付けをはじめているところだ。だから仮想通貨に関してはもう遅い。
おわりに
最後に、著者の言葉を引用して締めるとしよう。
本書では他にも、飲食業界に携わる人たちからの疑問質問に対してホリエモンが答える章や、巻末にはホリエモンオススメのお店が紹介されている。興味のある人はチェックしてほしい。
東京はもちろん 、世界中に 、僕がまだ知らない食の感動はたくさんあるのだろう 。僕は動く 。あらゆる情報の中からそれを見つけ 、手段を探して向かっていく 。高い ・安い 、有名 ・無名 、そういうことは関係ない 。素直に食べたいものを食べるためだ 。短い人生の中で有意義で 、できれば感動的な一食にするために !

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