【書評】漫画『推しの子 赤坂アカ 横槍メンゴ』を読んだ感想。コメディ、恋愛、ファンタジー、サスペンスが入り交じった全く新しい切り口で芸能界を描く衝撃作。最近の漫画に飽きた人にオススメ。

推しの子
パンダ
推しの子、今、私のイチ推しの漫画です。

今回の書評は、漫画『推しの子 赤坂アカ 横槍メンゴ』だ。

この漫画は芸能界を舞台にした漫画なのだが、のっけから怒涛の展開で読む者を一気に引き込むことに成功している。

あまりに急展開すぎてついていけない人がいるのではないか、と心配になるほどだ。

本作で鍵となる言葉をひとつ引用しておこう。

もし芸能人の子供に生まれたいたらと考えた事はある?

推しの子のあらすじ

パンダ
簡単にあらすじを書きますが、知りたくない人は読まないでね。

アイドルグループB小町の絶対的エースである星野アイは人気絶頂のアイドルである。年齢は16歳。そのアイのファンであるゴローは産婦人科医だ。ゴローは病室でアイドル動画を流してしまうほどのアイドルオタクなのだ。ある日、妊娠した女性が初診ということで病院を訪れた。年齢は16歳、施設育ちで後見人とともに病院に来たのだ。そこで彼女の顔を見てゴローは気づく。その女性が星野アイだということに。ゴローはアイの覚悟を知り、安全に産ませることを約束する。そこから物語は怒涛の急展開を見せるのだが……。

私は最初、タイトルをみたとき、アイドルに恋する男の話だろう、と思っていた。実際、序盤はそのような流れだった。しかし、アイが病院を訪れたところから物語は急加速で進展していくのだ。

普通の漫画なら、アイドルの妊娠から出産までを苦悩や葛藤を織り交ぜながら描き、出産という感動へ持って行くという流れでも全然問題はなかったと思う。

しかし、この漫画はバッサリと途中経過を省き、一気に物語を進めてしまう。

少し勿体ないような気もした。描こうと思えば、もっとそれぞれのキャラの内心を事細かに描くこともできたはずだ。

ただ、それではただのお涙頂戴の物語にしかならなかったかもしれない。

作者はそれを嫌い、あえて描かず、展開を速くすることで、既存の漫画にはないスピード感で他を圧倒したかったのではないか。

何人かの登場人物が死ぬのだが、「え?」と思うくらい突然に死が訪れる。本当にあっけなく。

もう少しそのキャラのことを見ていたかったと思うが、作者はその気持ちをわかった上であっさり描いているようにも思う。

だから、読者は「このあとどうなるの?」と気にせざるを得なくなるのだろう。

『推しの子 赤坂アカ 横槍メンゴ』がオススメの理由

本作の魅力のなかで、展開の速さ以外にもうひとつあげるとすれば、様々な要素が盛り込まれた漫画という点だ。

アイドル漫画であり、コメディであり、ファンタジーや感動要素を盛り込み、そしてサスペンスでもある。

おそらく最終的な見せ所となるのは、サスペンス要素を含んだ復讐であると予想する。

あるひとつの謎がどのように解けていくか、それがこの漫画が更に人気が出るかどうかの境界線だろう。

きっと、作者は良い意味でこの予想を裏切ってくるだろう。

この漫画をただのアイドル漫画だと思っていたらいけない。

どこに伏線があるかわからないから、推理小説を読むように注意して読むべきだ。

最後に私が気になったセリフを引用して締めるとしよう。

深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いている事を忘れてはいけない。

パンダ
まったく先が読めません。新しい時代の新しい漫画ですので、みなさんにオススメします。