【書評】人工知能とベーシックインカムが世界を変える。『AIと BIはいかに人間を変えるのか 波頭亮著』を読んだ感想。(オススメ本)

AIと BIはいかに人間を変えるのかを書評するPANDA
 

今回の書評は「AIと BIはいかに人間を変えるのか」だ。AIとは人工知能のことで、BIはベーシックインカムのことである。このふたつがこれからの世の中をどのように変えていくかが本書に書かれている。

AIが苦手なもの

人間の知的能力の中で A Iが苦手とするものは意外に多い 。
それは例えば 、
・少ない情報 /デ ータから推論する
・言葉の背景にある意味 ・意図を解釈する (本音と建て前の判断 )
・因果関係を読み取る
・ (非合理性を含む )人が関わる事象に対して解を出す
・トレ ードオフが生じる中で意思決定する ・目的 /目標設定を行う
・ゼロからイチを生み出すといったことである 。

上記の一覧は、人間は得意だがAIが苦手だと思われることである。

よく言われるのが、人工知能が発達し、シンギュラリティが起これば仕事をAIに奪われるというものだが、本書ではそれは起こらないだろうと立場をとっている。

私は、AIの発達で人間の仕事は奪われるというか減ると思っている。しかし、他の分野でまた人間がやるべきことが創出されるはずなので、トータルでは人間の仕事は減らないと思う。

人間はそうやって進化してきた。昔のように井戸で水を汲み、洗濯板で選択肢、薪を割って風呂を沸かしていたがそれらがなくなっても、現時点で仕事は減っていない。むしろ増えているのではないかと思うほどだ。

だから仕事はなくならない。もうひとつ付け加えると、そんな数十年後に仕事が奪われるかもしれないなどという起こるかどうかもわからないことに気を揉んでいるのはまったく無意味なことだ。

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2018.06.18

トロッコ問題

有名なのは 「トロッコ問題 」で 、走っているトロッコが進行方向の線路上にいる 5人を轢いてしまわないために 、途中で方向転換を行ってその先にいる別の 1人を犠牲にすることは良いことだろうか ?という問題である 。このまま走って行って 5人が轢かれてしまうのは偶発的な事故と言えるかもしれないが 、その 5人を救うために意図的に 1人を轢き殺してしまう選択を行うのは殺人ではないか 、という問題を含んでいる 。こうした問題は A Iを実用化していく上で 、様々な局面で発生する 。例えば自動運転車に A Iが搭載されるにあたって 、人の命に関わるような有事の際に A Iがどのような判断を下すかというのは重要な観点であり 、対向車に衝突するのか 、歩行者をはねるのか 、自ら壁に衝突して自動車に乗っている人を犠牲にするのかといった非常に難しい問題が生じてくる 。これは合理性というよりも倫理観に従って判断されるべき問題であろう 。そして自身を犠牲にするという判断を下す自動運転車であれば 、利用する人がいるのかどうかといったことも議論されている 。

トロッコ問題は知っている人も多いだろう。

実際、AIがこのような問題にぶちあたったとき、どんな合理的な判断を下すかには興味がある。

SF映画であるような、人間は他の生物にとって邪魔、という判断下すことももしかしたらあるのかもしれない。

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2018.08.11

ベーシックインカムとは

本来 B Iとは 、 U B I ( U n i v e r s a l B a s i c I n c o m e … …ユニバ ーサル ・ベ ーシック ・インカム )とも呼ばれる 「全ての国民に対して生活を賄えるだけの一定額の金銭を無条件で無期限に給付する 」制度を指す 。つまり B Iとは 、 ①無条件給付である (受給のための条件や 、年齢 ・性別 ・疾病の有無 ・就業状況等の制約が無い ) ②全国民に一律で給付される ③最低限度の生活を営むに足る額の現金給付である ④受給期間に制限が無く永続的であるという 4つの要件が特徴である 。

国民に一律金銭を給付するという制度のことをベーシックインカムというが、これが実現している世の中は想像がしづらい。実現するとは私が思っていないからだろう。

実際、いくら給付されるのか、その額で働かなくても生きていけるのか、生きていけるとしたら仕事をする人は減るはずだがそれで経済活動が成り立つのか、など気になることはたくさんある。

現在いくつかの国がベーシックインカム導入について動き出しているのでその動向を見守りたい。

おわりに

最後に、著者が本編の中では語らなかった懸念を「あとがき」から引用して締めるとしよう。

人間とは 、敵がいなければ 、敵を作り出してでも争いをしたがる性向があるのだ 。 「争いに身をやつして 、争いに勝つこと自体が自己確認 ・自己実現である 」という 、人間の本能とも言える性向を 、本書のメッセ ージである 〝人間らしく 〟の中に含めなかったのは 、 A Iと B Iによって導かれる 〝新しいステ ージ 〟においてはその争いの性向が消滅することを期待してのことである 。

AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)

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波頭 亮
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