【書評】人生で大切なことは塀の中で教わった。『東大から刑務所へ 堀江貴文×井川意高 著』を読んだ感想。

「東大から刑務所へ」を書評するパンダ
 
パンダ
このふたりの共通点は東大と刑務所に行ったことがあるということだよ

今回は、堀江貴文氏と井川意高氏の著書を紹介する。

これはおもしろかった。

何がって、他では聞けない話ばかりだからだ。

特捜が来たときの話、刑務所での話、カジノでの話、などなどこのふたりだからこそ話すことができる内容だ。

だって、東大行ってその後刑務所に入るってもの凄い確率なはずだ。

フライングだったNHK速報「ライブドアに強制捜査」

堀江 ガサ入れがあったのは、2006年1月16日の月曜日でした。東証マザーズの場がまだ引けてなかった午後4時過ぎごろ、NHKが「ライブドアに強制捜査」という速報を打ったんですよ。広報のスタッフが「社長、『ライブドアに強制捜査が入る』って速報が出てますよ!」とあわてて報告してきて「え!? マジかよ!」とビビった。さすがに社内はザワザワしていましたよ。「でもウチに捜査なんてまだ来てねえよな。ちょっと連絡とれ」と部下に言って、とりあえず東京地検に電話をかけて確認してみました。
井川 「もしもし。こちらライブドアですけど、特捜はこっちに来る気ですか」って。当事者がNHKのニュースを見て、電話で確認したのか。すごい話だ。
堀江 「こっちに来る予定はあるんですか」と訊いてみたら、東京地検は「いや、ありません」と電話口ではっきり答えた。なのに、その何時間かあと、午後6時過ぎか7時ころだったと思うけど、NHKが言ったとおり東京地検特捜部がガサ入れにやってきた。当時の報道を見るとわかるけど、もう外は暗くなっているんですよ。

こういう生々しい話が聞けるのがこの本の一番のオススメポイント。

こんな話、当事者中の当事者しか語れない内容だからである。

下手なサスペンスドラマよりも圧倒的におもしろい。

上場企業に月曜日のガサ入れなんてありえない

井川 暗くなってからガサ入れを始めたのも妙な話だが、もっとおかしなことがある。なんで月曜日にガサ入れなんてしたんだろう。
堀江 そうなんですよ。だってライブドアはマザーズ上場企業だったわけですよ。東京地検特捜部が動けば、株価にものすごい影響があります。だからガサ入れをやるにしても、上場企業相手となると、普通は金曜日なんですよ。月曜にやるなんてありえない。実際、検察はこの点についてけっこう批判を浴びました。これは推測ですけど、ライブドアが入っていた六本木ヒルズや僕の自宅周辺に、検察官がロケハンにやってきたんじゃないでしょうか。そいつをNHKの記者が見つけて「今日ガサ入れだ!」と勘違いしたんじゃないか。
井川 記者は出待ちをしたりあちこちチョロチョロしながら、取材対象者の動きをウォッチしていますからな。
堀江 あとからわかったことですが、東京地検特捜部がライブドアを内偵していたことは事実です。内偵中だということに気づいていた記者は、NHKをはじめごく一部でしたが。

これは、特捜部は本当は別の日にガサ入れしたかったけど、NHKが速報なんか打つもんだから、仕方なく月曜日のそれも夜にガサ入れをせざるを得なかった、というのが実状らしい。

拘置所派? 刑務所派?

堀江 僕は人と話すのが好きだから、孤独な拘置所よりも刑務所のほうがいい。単純作業だろうが汚れ仕事だろうが、何か仕事をして手を動かしていたほうが時間も早く進むし。時間が止まった状態で、ひたすら孤独にさいなまれる拘置所は、僕にとっては一番つらい。井川さんは拘置所と刑務所とどっちが好きですか。
井川 私は拘置所のほうがいいかな。インスタントコーヒーをいつでも自由に飲めるし。私はたかぽんと違って、誰かと話をしなくても平気なタイプだから、断然拘置所のほうがいい。
堀江 そうか、井川さんは48時間ぶっ続けでバカラをやってた人だもんな。孤独への耐性がもともと強いんだ。
井川 むしろ独房は究極のプライベート空間ですわ。

パンダ
えーと、何この会話(笑)
拘置所と刑務所とどっちが好きですかって、こんな質問初めて聞いたわ。

拘置所ではフカフカの座布団の差し入れがありがたい、とか、拘置所は殺風景だから生花の差し入れがうれしい、とか、刑務所では月イチでビーフストロガノフ系のメニューが出るとか、運動後の麦茶がうまい、とか、普通に生活してたら耳にすることのない情報ばかり。

ふたりの話を聞いてると、案外刑務所も悪くないと思ってしまうのは私だけだろうか。

思っていたよりも自由度が高いという印象ですかね。

まあ、本当の辛さは中に入った人しかわからないところではあるだろうが。

おわりに

あとがきに堀江氏の言葉が掲載されているので引用する。

東大から刑務所へ堕ちた僕の人生は、不運ではあったと思う。だが、僕の人生が不幸だと決まったわけではない。たとえひとたびつまずいて転んだとしても、人間は必ず再び立ち上がれる。これからの人生を通じて、僕はそのことを身をもって証明していく。井川意高氏もまた、きっとまったく同じ気持ちだと僕は思うのだ。
2017年7月30日 ロケット発射実験を終えたばかりの北海道大樹町にて

東大から刑務所という特殊なルートを通った堀江氏だが、これからも普通の人が通るはずもないルートを通って、私たちを驚かせてくれることだろう。

パンダ
東大から刑務所、そしていざ宇宙へ
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【書評】人生にゴールや終着点なんてあってたまるか!『堀江貴文著 多動力』を読んだ感想。

2018.06.04

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