
今回は、映画『BARD BOX バードボックス(ネットフリックスオリジナル)』をレビューしよう。
これはサンドラ・ブロック主演、ネットフリックスで配信中の映画だが、新たな視点での恐怖を描いた素晴らしい作品である。
『BIRD BOX バードボックス』あらすじ

謎の闇に感染した人間が次々と命を絶ち、人口が激減した世界が舞台。
幼い子どもをふたり抱えた母親は、安住の地を求めて3人で旅へと出る……。
それに感染しないためには「見ないこと」だけ。人々は外に出るとき何も見ないよう目隠しをして出歩く。
何があっても見てはいけない……。
若干のネタバレを含むが、謎の闇とあるが実際にこれが何なのかは映画を観ても最後までわからない。
だが、とにかく見てはいけないのだ。
家の中にいても窓にはカーテンや布きれで外を見えないようにし、外出するときは目隠しをする。
何を見てはいけないのかさえ生きている人はわからないのだ。見た人はそれに侵されてしまうから。
見てはいけない恐怖、というものを絶妙に描いた作品で、一見の価値ありだ。
『BIRD BOX バードボックス』見てはいけないという制約は超怖ろしい

想像してみてほしい。
目隠しした状態で子どもをふたり連れて外に出る、ということを。
自分の目隠しを取ることはできないし、更に子どもにも目隠しを取らないよう言い聞かせる必要がある。
子どもが自分で取らないまでも、転んだり何かの拍子で目隠しが取れてしまう可能性もある。そのまま目を閉じていれば大丈夫だが、子どもにそれができるだろうか。
何か音が出れば、何か声が聞こえれば子どもは見てしまうかもしれない。
また、子どもに何かあったとしても、母親は自分の目隠しを取ることはできない。
子どもに何かあっても自分の目隠しは取らずに子ども助けなければならないのだ。
想像力のある人ならわかると思うが、こんなに怖ろしいことはないだろう。
自分が見知った場所を歩くわけではないのだ。自分の家だけなら目隠しをした状態でも何がどこにあるかわかるだろうが、母子は新天地を求めて旅に出るわけで、知らない土地を子どもを連れて目隠しで歩くのだ。
これ以上の恐怖があるだろうか。
見てはいけないということがこんなにも怖ろしいことなのだと、この映画を観て思い知った。
『BIRD BOX バードボックス』は泣ける

この映画の最大の見どころは、母親の選択である。
あまり詳しくは書けないが、子どもに関することで母は選択をしなければならないときが来る。
どちらを選んでも悲しい結末しかないとき、人はどちらを選ぶのか。
実際の人生でも、究極の選択のようなどちらを選んでも良い結末とはならないときがあるだろう。
それでも人はどちらかを選ばなくてはならない。
それを意識して、サンドラ・ブロック演じる母親の選択を見届けてほしい。
この映画は「ネットフリックス」でしか観ることができない。
とくにアフィリエイト広告はないので、ご自分で検索して入会してほしい。
初回の1カ月は無料なので、その無料期間内に観ればとくにお金はかからない。
