【書評】『場を支配する「悪の論理」技法 とつげき東北著』を読んだ感想。こんなに読んでイライラする本もめずらしい。(オススメ本)

「場を支配する悪の論理技法」を書評するパンダ
 
パンダ
悪の論理、なんかヤバそうなニオイがする本だな。

今回の書評は『場を支配する「悪の論理」技法』だ。

記事タイトルにイライラする本と書いたが、これは著者にイライラするわけではない。本書では「悪の論理」を使ってくる人との対話を中心に書かれているが、その対話の相手にイライラしてしまうのだ。

著者は「とつげき東北」という人だ。プロフィールを見ればわかるが、「ああ、これは本当に頭のいい部類の人だな」という印象を抱くだろう。

簡単に著者を知りたい人はツイッターなどをチェックするといいだろう。

場を支配する「悪の論理」技法

場を支配する「悪の論理」技法

とつげき東北
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発売日: 2018/10/20
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概要:悪の論理とは何なのか?

パンダ
ああ、正論振りかざすようなヤツもそうなんだな。

まず、この「悪の論理」という言葉の説明から入ろう。本書の中にはこう書かれている。

「理屈では間違っているのに、一見正しいとされる論理」

とつげき氏いわく、世の中には悪の論理が蔓延っていて、しかも多くの人は無自覚にそれを使っているということだ。

「悪の論理」の例がいくつか紹介されている。

「自分で選んだ道だろう? 自己責任だ」
「文句があるなら政治家になって変えてみろ」
「騙されたと思ってやってみてよ。体験すればきっとわかる」
「オレの意見はオレの自由だろ? 価値観を押しつけるな!」
「批判ばかりせず、対案を出してくれ」
「ウチの会社に不満があるなら、辞めればいい!」

こういった言葉にモヤモヤしたことはないだろうか。あるならば本書を読むべきだ。

あなたは絶対にイライラするだろう。筆者の対話の相手に。

悪の論理、あとがき

いきなり「あとがき」のことについて書くが、それには理由がある。

ひとつは、「悪の論理」を学ぶには一つひとつの章を読み込むしかないという結論に至った。一部を引用しても誤解を与える可能性もある。

「悪の論理」に対抗するには、対話を最初から最後まで読み、あなたならどうするかを考えなくてはいけないだろう。

もうひとつの理由は、本書「悪の論理」を出版することになる要因というものがあとがきに書かれていたから紹介したいと思ったのだ。

それは著者のとつげき東北氏の生い立ちに関わるものだ。

中学生になった頃に、筆者は「本当に正しい道徳」というものを探しはじめた。母親が、普段は「人のために行動しなさい」と口酸っぱく言っているくせに、少しでも自分が損をしそうになると、滅茶苦茶なことを言ってごまかすのである。そう、悪の論理を使うのだ。つまり、母親は表面的には善でも、実際には悪の行動をしており、道徳的に育った筆者には、その「矛盾」が許せなかった。

こういった親は案外多いのではないだろうか。何か困るとごまかすというのは多くの親がやっていることだろう。何が正しいかよりも世間体などの親にとっては優先しなくてはいけないことがあったりするからだ。

ただ、筆者の母親はいわゆる普通の母親とは違うのかもしれないが。それがわかるエピソードがある。

母親は性格も最悪だったので、ついに「理詰めで話してくる、頭の良い子ども」にマウンティングする目的で、カルト宗教をはじめた。
「あんたらは理系で、科学程度しか知らないけど、アタシには四次元の霊の世界がわかる」とふんぞり返っていた。醜悪だと感じたが、すでに筆者は「思想で遊ぶ」という生き方を知っていたので、母親のダメさを友達に披露しては、常に笑いを取るようになった。

ここまでぶっ飛んだ母親というのもなかなかいないだろう。

悪の論理、付録

本書には付録として、「悪の名言辞典」なるものが巻末に掲載されている。あなたが当たり前のように使っている言葉も掲載されているはずだ。

その中のひとつを引用して締めるとしよう。

「対案を出せ」
愚劣な思いつきを一応提出しておけば、批判されても「対案を出せ」と相手を攻撃できる。相手に負担をかけさせることによって自らの意見の粗末さをうやむやにする手法の1つ。

パンダ
批判するなら対案を出せよ、よく言われたなぁ。めんどくさ。
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